保育士 休みやすい園はある?働きやすさを左右する制度とは

制度と運用と空気の3つで、休みやすさが決まる

【この記事のポイント】

法律上はどの園にも有給や休暇制度がありますが、「取れる園」と「取れない園」には、年間休日数・人員配置・シフトの組み方などに明確な違いがある。正直なところ、「うちは有給ありますよ」「週休2日です」といった言葉だけを信じると、”実はほぼ休めない”園を引いてしまうリスクが高い。求人票と面接・園見学で、「年間休日」「有給の取得実績」「特別休暇」「欠勤時のフォロー体制」を具体的に聞ければ、”休みやすさ”はかなり見抜ける。

今日のおさらい3つ

まず、求人票で「完全週休2日制かどうか」「年間休日数(目安:110~120日以上)」「有給制度と特別休暇の有無」をチェックする。次に、面接や園見学では、「有給の平均取得日数」「希望休の出し方」「急な体調不良のときのフォロー」について具体的に質問する。最後に、「制度だけ良くても人が足りない園」は休みにくくなりがちなので、人員配置や職員の表情・雰囲気も合わせて見て、”制度+運用+空気”の3つが揃っているかを判断する。

【この記事の結論】

一言で言うと「休みやすい園は、”制度がある”だけでなく、”実際に休めている実績とフォロー体制”がある」ということです。最も重要なのは、「年間休日数」「有給取得の実態」「特別休暇や産休育休の運用」「人員配置にゆとりがあるか」を求人票と面接でセットで確認することです。失敗しないためには、「休みやすさ」を給料や通勤距離と同じレベルの”優先条件”として扱い、自分から質問して確かめるスタンスを持つことです。


保育士が「休めない」と感じる背景と現実

① データで見る「保育士の休みの少なさ」

夜、連絡帳を書き終えたあと、スマホで「保育士 有給取れない」「保育士 休み少ない」と検索してしまう。画面には、「年に数日しか有給が取れない」「体調不良でも休みづらい」という声が並び、ため息がひとつ漏れる。

厚生労働省や保育士向けメディアのデータを見ると、保育士の年間休日は平均約114日(月9~10日程度)です。有給休暇の平均取得日数は全国平均10.1日に対し、「医療・福祉」では8.9日と低めです。認可保育園の有給取得日数の分布では、「3~6日/年」が約31%、「7~9日/年」が約29%、「10~15日/年」が約25%という調査もあります。

つまり、「有給はあるけれど取りにくい」が業界全体の課題であり、あなたがしんどく感じているのは決して大げさではありません。

② よくあるのが「制度はあるけれど、空気的に取りづらい」園

正直なところ、どの保育園にも年次有給休暇、産休・育休、看護休暇・介護休暇といった制度はあります。問題は、希望日を出しても「その日は人が足りないから」と断られがち、有給を取ると「また休むの?」という空気になる、たとえ制度があっても「遠慮してしまって申請できない」雰囲気があるという”運用”と”空気”の部分です。

働きやすい保育園の条件として「有給休暇を取りやすい環境」が重要だとする解説では、制度的にあるだけでなく、取得を推奨する文化があること、希望休の調整を園全体で行い、誰か一人に負担が偏らない体制があることが挙げられています。

③ 実体験:休めない園から「休みやすさ重視」で転職した保育士さん

ある保育士さんは、前の園で「有給はあるけど、行事前は絶対ダメ」「シフト表が出てから希望を言っても、ほとんど通らない」という状況が続き、年間で有給を2日しか取れませんでした。

転職を決意して次の園を探すとき、彼女が決めたのは「今回は給料よりも、”休みやすさ”を最優先にする」というマイルールでした。面接では、「先生方の有給消化の平均日数はどれくらいですか?」「お子さんの行事や通院でお休みを取りたいとき、どんなふうに調整されていますか?」と具体的に質問しました。

入職した園では、年間休日120日以上、有給とは別にリフレッシュ休暇3日、お互いさまの雰囲気で希望休を出し合う文化があり、1年目から有給を10日以上消化できたそうです。「実は、給料は少し下がりました。でも、”ちゃんと休めるなら働き続けられる”って、身体で実感しました」と言っていたのが印象的でした。


休みやすさを左右する「制度」と「運用」の見方

① 求人票で見るべき”数字”と注意点

求人票の読み方ガイドでは、保育士が見るべきポイントとして、完全週休2日制かどうか、年間休日数(保育園では110日前後が多い)、有給休暇・特別休暇の内容、産休育休や短時間勤務などの制度が挙げられています。

チェックしたい数字の目安としては、完全週休2日制は毎週必ず2日休み(保育業界では貴重)、週休2日制は月に1回以上週2日休み(毎週ではない場合も)、年間休日数では110日未満は少なめ、110~115日は平均的、120日以上は休み多めの園が多いとされています。特別休暇としてはリフレッシュ休暇・誕生日休暇・結婚休暇などがあります。

注意したいのは、「週休2日制」表記だけで安心しない(完全週休2日とは違う)、「シフト制・週休2日」とありつつ、年間休日が100日前後にとどまる園もあるといった点です。正直なところ、数字を見るのは面倒ですが、「年間休日」と「完全週休2日かどうか」は、一度クセにしてしまえば、求人のふるい分けが一気に楽になります。

② 有給の”取りやすさ”を見抜く質問

有給休暇は法律上どの園にもありますが、先述のように取得率は業界全体で高くありません。面接で聞きたい具体的な質問としては、「有給休暇は、先生方は年間どれくらい取得されていますか?」「希望休や有給は、どのようなルールで申請されていますか?」「行事前や年度末でも、有給を取れる雰囲気がありますか?」などがあります。

保育士向けの有給実態記事でも、「取得率だけでなく、職場の雰囲気や、希望日の相談がしやすいかが重要」とされています。ここでのポイントは、「取れますか?」ではなく「どれくらい取れていますか?」と”実績”を聞く、「制度」ではなく「普段どう運用されているか」を聞くことです。

③ 比較:制度が整っている園 vs 運用と空気が良い園

制度だけ充実している園では、求人票の見え方として年間休日・有給・特別休暇がきれいに並んでいますが、実態では人手不足で使いづらく、休むと誰かが限界まで補うことになります。雰囲気は「また休むの?」と言われがちです。

制度+運用+空気が良い園では、求人票の見え方として同じく制度が書いてある+「取得実績」や運用例も載っています。実態では人員配置に余裕を持たせ、シフト調整でカバーする仕組みがあります。雰囲気は「お互いさま」の空気があり、上司も率先して休むことが特徴です。

働きやすい保育園の条件をまとめた記事でも、「有給が取りやすい」「余裕ある人員配置」「フレキシブルなシフト」がセットで語られています。ケースによりますが、「制度の数」より「実際に使えているか」を最優先で見る方が、長く働きやすい園に出会いやすいと感じます。


よくある質問

Q1:保育士でも”ちゃんと休める園”は本当にあるんですか?

A:あります。たとえば一部の大手法人や働き方を打ち出している園では、年間休日120日以上・有給取得を推奨・リフレッシュ休暇ありなど、「休みやすさ」を前面に出して採用している例も増えています。

Q2:年間休日はどれくらいを目安に考えたらいいですか?

A:保育士バンクなどの業界メディアによると、保育士の平均年間休日は約114日と言われています。長く続けることを考えるなら、「110~115日以上」、できれば「120日近い」園を優先して見ると、体力的にも精神的にも余裕が持ちやすくなります。

Q3:有給が取りやすい園の特徴は?

A:希望休の締切やルールが明確、人員配置に余裕があり、「誰かが必ず穴埋め」にならない、園長や主任自身も有給を消化しているといった特徴があります。面接で「最近、有給を使ってどんな過ごし方をされましたか?」と聞いてみるのも一つの方法です。

Q4:小規模園の方が休みやすいですか?大規模園の方が良いですか?

A:一概には言えません。小規模園は融通が利きやすい反面、ギリギリの人数で回していると急な休みが取りづらいこともあります。大規模園は人員が多く、シフト調整しやすい一方で、行事や会議が多くなる場合もあります。

Q5:求人票に「有給取得率◯%」と書いてあれば安心ですか?

A:目安にはなりますが、それだけで判断するのは危険です。「その取得率は正規・パート全員を含めてか」「連休としてまとめて使えるのか」など、具体的な運用も確認した方が安心です。

Q6:休みやすさと給料、どちらを優先すべきでしょうか?

A:どちらを優先するかはライフステージや体力次第ですが、「休めない状態で高給をもらっても長続きしない」ケースは多いです。「最低限ほしい年収ライン」と「これだけは譲れない休み条件」を両方書き出してから、求人を比較するとブレにくくなります。

Q7:面接で”休みのことばかり聞く人”と思われないか心配です…。

A:質問の仕方次第です。「長く続けたいので、働き方のイメージを具体的に持ちたくて…」と前置きしたうえで、「有給の平均取得日数」「年間休日数」「希望休の考え方」を聞けば、むしろ真剣に働き方を考えている印象になります。


まとめ

保育士が無理なく休める職場を選ぶには、「完全週休2日かどうか」「年間休日数(平均114日程度、できれば110~120日以上)」「有給や特別休暇の制度と取得実績」「産休育休・短時間勤務などの運用」を求人票と面接で具体的に確認することが重要です。

制度だけではなく、人員配置や職場の雰囲気も合わせて見ることで、「有給があっても取りにくい園」と「お互いさまの空気の中で休みを取り合える園」の違いを見分けることができ、結果として長く、安心して働ける職場に出会いやすくなります。

給与や通勤時間と同じくらい「休みやすさ」を大事な条件として扱い、自分から質問して確かめる姿勢を持てれば、「保育士だから休めない」という諦めから、「休みも仕事も大事にできる園を選ぶ」というスタンスへ、少しずつシフトしていくことができます。


 

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